少数精鋭で経営をしている中小企業にとって、一人を採用することはとても大きな決断です
大手企業でももちろん採用は重要な位置づけですが、何千人のうちの一人と、20人のうちの一人を採用するのでは、その影響度合いが大きく違ってきます
「既存のメンバーとうまくやってくれるかな?」
「部署の垣根が低く、みんながいろいろな業務に携わっているが、気持ちよく対応してくれるかな?」
「決まっていないことややり方が変わることがよくあるが、前向きにとらえてくれるだろうか?」
中小企業の経営者は、求職者に対してこんな心配をしているでしょう
こういったことを見極め、確度の高い採用を実現するために「採用面接」は重要な場面です
中小企業では、採用が毎年の定例業務ではなく、また専任者を置いていないことが多いです
一連の業務を経営者が直接担っている企業もよく見られます
なので、採用面接のノウハウがたまらず、どうやるのが良いのか不安に思われていたりします
そこでここでは、採用面接の心得をお伝えしたいと思います
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採用面接当日の姿勢
数ある求人案件の中から、自社に応募してくれた貴重な候補者です
応募してくれたことに感謝の気持ちをもって臨みましょう
面接をする=「質問をする」に意識をもっていきがちですが、「話を聞く」姿勢が大事です
「あなたに興味あります」のメッセージを積極的に発信しましょう
候補者は緊張してその場にいます
気持ちをほぐしてあげて、本人の良いところを出せるようしてあげます
- 表情
笑顔で対応、あいづち、アイコンタクトを特にコロナ禍ではお互いにマスクをしていますので、あいづちは大げさくらいに - 話法
- オープンクエスチョンで話を聞く
※オープンクエスチョンとは・・・yes,noで答える質問ではなく、~についてどう思いますか?など回答者が自由に答えやすい質問のこと - 質問→答える、ではなく、会話のような対話型で
- 導入は答えやすい質問を ここまでの経路や趣味の話など
- オープンクエスチョンで話を聞く
- 情報
自社のことをよく知ってもらえるように積極的に情報発信
面接で気を付けること
本人の適性と能力に関係のない質問をすることはNGです
それらの質問をし、本人の同意を得ずに個人情報の収集をすることは、職業安定法違反となり、行政指導や改善命令等の対象となる可能性がありますので、お気を付けください
自社に関する情報発信
せっかく採用しても早期に退職してしまってはお互いに不幸です
ミスマッチ防止のためには、自社のことをよく知ってもらうことが大事です
以下のようなことをお話されるとよいでしょう
- 自社の歴史 経営者の想い 経営理念 誇りに思えること
- 自社の商品・サービス 他社との違い
- 会社の雰囲気 社風、どんなメンバーがいるのかなど
- 職場環境(ハード面、ソフト面)
- 業務内容、就業条件
- どういう人材を求めているか
- 育成計画 どのような指導体制、将来的にはどうなるか、など
特に①②は経営者が直接熱意をもってお話されると、響きます
悪い情報は隠しておきたいと考えがちですが、悪い情報も出しておきましょう
「残業はないです」「テレワークできます」と言っておいて、入社後の実態としては、残業は恒常的にあったり、テレワークの制度はあるが使えないと、「話が違う!」となりますし、せっかく仕事を気に入っても、本人の事情として継続が難しく、やむなく退社となるかもしれません
コツとしては、「今はこういう問題があるが、今後このように改善予定」と、現状を正しく伝えて、前向きな姿勢を見せることです
最後に
面接は、候補者のことをよく知るとともに自社のことをよく知ってもらう場です
もし、入社に至らなくても、自社のファンになってくれる可能性があります
対話型の面接で、運命の候補者に出会ってください