採用

中小企業のための内定者フォローの心得

良い人材を採用できた!

内定を出したからこれで安心!ではありません

入社してもらう日まで、内定者の心変わりがあるかもしれない、と心しておく必要があります

特に中小企業の場合は、新卒一斉採用ではなく、中途採用で1名や少人数の採用をされるケースが多いと思います

大企業のように多少の離脱を読んで多めに採用しておくという方針ではなく、必要人数を必要なタイミングでの採用活動ですから、せっかく出会えた貴重な1名の内定辞退は、なんとしてでも避けたいところです

そこでここでは、「内定者フォローの心得」をお伝えしたいと思います

内定の連絡

候補者は、連絡が来るのを今か今かと待っています

採用決定したらすぐに連絡を入れましょう

面接の際に、採用可否の連絡期日を伝えておくことも大事です

判断に迷ったり、複数の候補者がいる場合には、期日ギリギリまで保留することもあり得ますが、回答期限を引き延ばすことは得策ではありません

回答が遅いと、候補者は「ダメだったのではないか」と不安に思い、ほかの企業探しに動いてしまいます

また、よほどその1社にかけていない限りは、複数社に応募エントリーしていることがよくあります

中には先に内定が出たほうの会社に入社する、という考えの候補者もいます

よって、内定の連絡はいち早くすることをお勧めします

連絡ツールは、電話がよいでしょう

「ぜひあなたと一緒に働きたい」と熱いメッセージを伝えることが大事です

また、残念ながら不採用とした候補者に対しても、不採用が決定した時点でいち早く断りの連絡を入れることがマナーです

安易に保留せず、ほかの企業探しに早く動けるようにしてあげましょう

内定者フォロー

1.なるべく早くに入社に関わる書類を手交する

雇用条件の通知をし、指先確認をします

あとで、聞いていなかった、思っていたのと条件が違う、とならないように条件確認はきっちり行いましょう

そのほか、入社に必要な手続きを確認します

不明点、不安な点がないか、本人に確認しながら進めましょう

その後も入社日まではまめに連絡を入れて、安心して初日を迎えられるようにします

2.職場メンバーに紹介をする

面接時に社内見学をしているケースもありますが、社内の雰囲気がわかるように早めに職場見学を実施しましょう

そのタイミングで職場メンバーに紹介をするとよいでしょう

社員にはその日に内定者が来社することを忘れずに伝えておきます

そして、明るい挨拶をし、内定者を温かく迎え入れます

「社員一同あなたの入社を待っています」というメッセージを発しましょう

このときの社員の印象は内定者にとって、とても大事です

良い会社に入社できてよかったな、早くここで働きたいな、と思ってもらえるようにしましょう

社内の挨拶は日頃から、社員同士自然に行っているとよいですよね

3.懇親会を開催する

入社前に懇親会を行うこともおすすめです

年齢が近い社員や所属部署の社員などを含んだ少人数の会がよいでしょう

面接で聞けなかったちょっと気になること、不安なことの解消をできるとよいです

ただし、不用意なネガティブな情報はこのときには気を付けるべきなので、参加する社員の人選は考慮する必要があります

4.事前学習資料を提供する

入社への期待を膨らませている内定者は、「早く戦力になりたい」と思っています

業務に関連する学習ができる資料を提供することは、モチベーションアップに有効です

業務指示にならないようにすること、直前まで前職勤務中の内定者もいるため過剰にならないことなどの配慮は必要です

最後に

内定者フォローの方法は、様々ありますが、ここでは4つお伝えしました

内定を出してから入社日までの間がどのくらい空くかによりますが、これらをほどよいタイミングで行っていくと、内定者の入社へのモチベーションが徐々に上がっていき、入社後も定着しやすくなると思います

中小企業だからこそ、内定者にとって入社前に会社のこと、社員のことがある程度全体的にわかるという安心感は大きいと思います

中小企業では、フォローするための工数捻出も大変かと思いますが、ぜひ実践してみてください

ABOUT ME
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浦 美和子
人材派遣会社で営業担当として、採用、配属後のフォロー、職場改善などに従事。2017年に中小企業診断士と国家資格キャリアコンサルタントの資格を取得。現在は独立開業し、中小企業の経営支援を行う。得意分野は、人事労務・人材育成、事業承継など。