中小企業診断士

診断士のマスターコース、私が選んだ3つの理由

1.初めに

この記事は、二次試験に合格され、次に何をしようかと考えている方向けへの記事です。

次に何をするか、当然第1に登録に必要な15ポイントを確保するため、協会の主催する実務補習や民間の実務従事などに参加することを考えていると思いますが、同時に診断士としてどのような活動をはじめるかについても考えているかと思います。

シュー・ツリー・コンサルティングで行ったアンケートでは、診断士の80%が各都道府県の協会に加入していることが分かりました。

協会内での活動としては、研究会に参加されている方が最も多く、次にマスターコース、プロコン塾に参加されている方が多いとの回答でした。

この記事は、私がなぜ今所属しているマスターコースを選んだか、そんなお話です。

2.合格おめでとうございます!

おめでとうございます!中小企業診断士試験に合格されたこと、お祝い申し上げます。

中小企業診断士の資格を持つことで、経営に関する深い知識やスキルを持つ者として、様々な組織でのコンサルティングやアドバイザリーの仕事に携わることができるようになります。

中小企業診断士になった後のステップや展望について一般的には以下のことが求められると考えています。

実務経験の積み重ね:

  • 資格を持っているだけでなく、実務経験を積むことが重要です。
  • 実際の実務での経験を通じて、理論を実践に生かすことができます。

専門分野の深化:

  • 中小企業診断士の資格は広範な領域を網羅していますが、ご自身の興味や強みがある分野に特化することも検討してください。
  • 全国にいる約3万人の中小企業診断士の中で、どのように目立つかも重要です。

継続的な学習とアップデート:

  • 経済やビジネス環境は変化し続けています。
  • 最新のトレンドや法改正などにも常に注意を払い、必要に応じて学習を継続し、資格を有効に活用できるようにするべきかと思います。

ネットワーキング:

  • 同業者や他の専門家とのネットワーキングは非常に重要です。
  • セミナー、イベント、オンラインコミュニティなどを通じて他のプロフェッショナルとの交流を図り、情報共有やビジネスの機会を広げていくことは、非常に大切なことだと思います。

起業や独立の検討:

  • 中小企業診断士としての知識と経験を活かして、独立起業を検討することも一つの選択肢です。
  • ご自身のコンサルティング会社を設立するなど、新たなキャリアパスを考えてみてください。

これらのポイントを考慮しながら、中小企業診断士としてのスキルを磨き、キャリアを発展させていくことが重要だと考えます。

どの方向に進むかは個々の希望や目標によりますので、ご自身の将来のビジョンを明確にし、それに向けてステップを進めていくことが良いと思います。

マスターコースでは、この中の「専門分野の深化」、「継続的な学習とアップデート」、「ネットワーキング」を同時に満たすことができます。

そしてコースによっては「実務経験の積み重ね」も体験することができ、実務従事ポイントの取得が可能となるものもあります。

3.マスターコースを選ぶ6つのポイント

マスターコースを選ぶ際には、以下のポイントを考慮すると良いと思います。

専門分野の選択:

  • 中小企業診断士には幅広い知識が求められますが、合格後にはご自身の興味やキャリア目標に合わせて専門分野を選んでください。
  • 例えば、財務、人事、経営戦略、マーケティングなどがあります。
  • 今までのキャリアが活かせるもの、興味があるもの、今後需要が見込まれるもの、理由は様々かと思いますが、ご自身のなりたい中小企業診断士像を思い描いて専門分野を磨いていってください。

講座の内容:

  • 各マスターコースの内容を確認して、ご自身が学びたいスキルや知識にマッチしているか確認してください。
  • 具体的なカリキュラムや授業内容を比較して、ご自身ニーズやなりたい中小企業診断士像に合ったものを選んでください。

講師:

講師の経験や専門知識も重要です。

講師のプロフィールや実績を確認し、信頼性があり、分かりやすく教えてくれる講師がいるかどうか調べてみてください。

実務経験の有無:

実務経験があるかどうかも重要なポイントです。

実務での経験がある講師や、実際のケーススタディを通じて学べる講座は、理論だけでなく実践的なスキルも身につけられる可能性が高いです。

また、実務従事ポイントが得られるコースもあり、勉強しながら更新に備えることもできます。

受講生の評判:

過去にその講座を受講した受講生の評判やレビューを確認することも大切です。

他の受講生の意見や体験談を参考にして、実際の受講生の感想を知ることで、

より良い選択ができるでしょう。

オンライン受講のオプション:

オンラインや遠隔での受講が可能かどうかも検討対象となります。

自分のスケジュールに合わせて受講できるかどうか確認し、通学が難しい場合はオンラインで学べるかどうかも確認しましょう。

実際に、地方にお住まいで、東京協会のマスターコースに参加されている方もいらっしゃいます。

これらのポイントを考慮して、ご自身の目標やニーズに合ったマスターコースを選んでください。

4.私が今のマスターコースを選んだ3つの理由

私の所属する東京協会の中央支部では2023年3月現在で16の認定マスターコースがあります。

https://t-smeca.net/202304_chuo99/

私はその中で、「経営コンサルタント養成塾」を選びました

「経営コンサルタント養成塾」は、短期間で効率的に経営コンサルタントの「実務」スキルをマスターしたい方向けの養成塾です。

数あるマスターコースの中でも、事業デューデリジェンス資料の作成が特徴のコースです。

詳細にご興味ある方は以下のURLをご参照ください。

https://reving-partner.co.jp/keicon/

先ほどマスターコースを選ぶ際のポイントを列挙しました。その中で、私が今のマスターコースを選んだ理由は以下の3点です

専門分野

私は銀行員として、主に業績の厳しい中小企業の担当や、そういったお取引先の案件審査に長く従事してまいりました。

業績が厳しくなった企業の事業再生は銀行にとっても望むところであり、専門家の先生や公的機関とお仕事をさせていただく機会も多かったです。

そういった経緯があり、中小企業診断士を目指すころから、中小企業診断士になったら、事業再生分野で活動したいと思っておりました。

事業再生を行うマスターコースは他にもありますが、お話を聞いた中ではこちらのコースが最も事業再生に関する内容に感じたから、

というのが理由の1つ目です。

講義内容

上記の専門分野とも重複しますが、業績の厳しい中小企業を主に担当し、多くの専門家の先生や公的機関ともお仕事をさせていただいた中で、

銀行員の私は事業デューデリジェンス資料を拝見する立場でした。相当数の資料を見てまいりましたが、当然ながら作成したことはなく、このマスターコースが事業デューデリジェンス資料作成を学び、将来的に支援者の立場での仕事をできるようになれば、事業者と金融機関の両方の立場を理解できる専門家になれるのではないか、

と思ったのが理由の2つ目です。

講師

このコースの主催されている寺嶋直史先生のお名前は、中小企業診断士の受験勉強をしている頃から存じておりました。

二次試験はTACに通っていたのですが、演習での自分の解答がどうにも安定せず、解法のようなものを求め本屋に立ち寄り、何冊か購入した中の1冊に、寺嶋先生の「中小企業診断士第2次試験 解き方の黄金手順」がありました。

今思えばそれまで場当たり的だった答案作成が、かなり整理でき、演習での点数も安定してきました。

この1冊に出会わなければ、私は中小企業診断士に慣れてなかったかもしれません。

さらに、寺嶋先生は「事業デューデリジェンスの実務入門」という本も執筆されており、診断士であれば読んだことのある方も多い1冊です。

私が今後身につけたい専門性分野がご専門の先生でもあります。

このような先生が主催されているコースであることが理由の3つ目です。

以上のように、私は今後なりたい姿と、受験勉強時代に印象に残っていた方が主催されているコースが重なったことから、こちらのマスターコースを選びました。

皆さんも上で掲げたマスターコースを選ぶポイントをご参考に、ご自身に合ったマスターコースを探してみてください。

5.マスターコースの探し方

各都道府県協会のHPには、マスターコース(プロコン塾)の案内が載っていることが多いです。また、お知り合いの先輩診断士がいらっしゃれば、その方から情報を集めてみるのもあるかと思います。

そんな中で、おそらく最も情報が分かりやすいと私が感じているのは、多くの都道府県協会が春などに新規登録(予定)者向けに協会の活動内容の説明会(春祭り、スプリングフォーラム、等)に参加することです。

説明会では、マスターコースや研究会の紹介、新人募集を行っておりますので、話を聞いてご自身に合ったマスターコースを探してみるのが一般的かと思います。

私の場合は、登録前にマスターコースに参加できないと勝手に勘違いをしておりまして、中央支部が秋に開催したオータムフォーラムに参加しました。

そこで寺嶋先生がマスターコースを主催されていることを知りました。

ただ、春からの1年間のコースなので、参加は春まで待つことになりました。春に開催されたスプリングフォーラムに参加し、「経営コンサルタント養成塾」のブースで参加を申し込みました。

東京協会の場合は、登録前でもマスターコースに参加できます。他の道府県協会も同様のところもあるかと思いますので、私のように勝手に勘違いして時間を無駄にしないよう、他山の石としていただければと思います。

我々シューツリーコンサルティングでも、中小企業診断士向けのセミナーを開催しております。セミナー開催のノウハウを学び、実際セミナー開催までを行うコースや、今年度から新設したwebマーケティングコースが現在参加者を募集中です(2024年3月現在)。

ご興味のある方は是非ご検討ください。

セミナー開催ノウハウ実践コース~第8期~ (conference-er.com)

中小企業診断士向け WEBマーケティング基礎コース (conference-er.com)

6.最後に

中小企業診断士になって、専門性の向上や人脈の獲得は、今後の活動に必須なものだと考えます。

多くの方が、いずれかのマスターコースに参加することをご検討されることかと思います。

皆様に合ったマスターコースを選択するにあたり、私の経験が少しでもお役に立つのなら幸いです。

ABOUT ME
faun
大手金融機関で、20年以上主に業績の厳しい中小企業を担当。現在は本部で業績の厳しい取引先に対する案件審査、営業店指導に従事。お世話になった中小企業のお力になれればと思い、中小企業診断士の資格を取得。